今回のマスク事件は、もうどうしようもないところへ来ましたね。

世界の笑いものになってしまった。中国の某氏は高笑い、ロシアの某氏は声も立てずにニヤニヤと、台湾の蔡総統さんは同情を寄せながらも思わず失笑してしまい、トランプさんはきっと苦虫を噛み潰しているだろうし、その他多くの国々からは、きっと嘲笑されていることでしょう。

アベノマスクと揶揄されている間は国民の嗤い物になっているだけで済んだかもしれないのですが、官邸主導のマスク疑惑、あるいは「マスク疑獄」と言っても言い過ぎではない「悪事」がものの見事に露見したという構図ではないでしょうか。

誰と誰が甘い汁を吸い、裏でどれだけの賄賂が飛び交い、誰の闇口座に何億円振り込まれているのか、それは神ならぬ身の知る由もありませんし、検察でもありませんから、それは今後の神様の裁きに待たねばなりませんね。

人間の鼻と口を覆う、いわば命にも関わるような衛生用品であるマスクが汚れ、異物混入など、常識ではまず考えられないような、そういう異常な現実を作り出してしまった主犯とも言える官邸一族、そして請け負った事業者はどう責任を取るのか。

それにしても、この中国コロナの侵略によって、我が国の保健・医療infra が如何に脆弱かが、というより保健・医療infra は現在、無きに等しい状態であることが赤裸々になりました。それは、政府だけでなく地方自治体においても全く同じだと思います。

治に居て乱を忘れずとは大昔からの我が国の名言ですが、半世紀以上も安穏を貪り、様々な想定される危機に備えるという中央政治、地方政治の基本のキの字も忘れ、あるいは意図的に後回しにしてきた、そのツケを今国民全体が払わされつつあるということです。

今回は、マスクという最も単純で、しかも死命を制する衛生用品が最大の焦点になりましたが、緊急時の医療機器も、「医療先進国」とか「文明国」を自認しながら、いざという時に何も無いに等しいような状態であることが分かりました。日本だけでなく、世界一のはずの米国においてさへ、医療の弱点をさらけ出してしまいました。

世が世であれば、少なくとも当事者の長である宰相、副宰相は、打ち首は一等減じて、切腹・お家改易は免れないところです。にも拘わらず、相変わらずへらへらと、己には何の責任も無きが如くに立ち振る舞い、己の責任はどこ吹く風と「希望者は手を挙げて」などと嘯いている、そういう状態をいつまで許しておくか、そこが国民の問題になるのでしょうね。

アメリカ等で「issue management」と呼んでいる(特に緊急時の)事案ごとのmanagement マニュアルを政府だけでなく、各地方自治体においてもそれぞれ、まず独自に策定し、近隣自治体同士で突合せもし、切磋琢磨しながらより良い「issue management」手法を確立し、日頃から学習、体験しておく必要がありますね。

曰く、パンデミックまたはそれに近い危機への対応、地震等大規模災害時の対応、大規模火災時の対応、等々。